昆虫

昆虫の脳は大きく視葉(optic lobe)、と中央脳(central brain)の2つに分かれる。視葉は複眼の直下にある構造であり、専ら視覚情報を処理する。中央脳はさらに前大脳(protocerebrum)、中大脳(deutocerebrum)、後大脳(tritocerebrum)の3つの部分に分かれる。これらはそれぞれはしご状神経系の単独の神経節に由来する領域である。前大脳はキノコ体、中心複合体(central complex)など、感覚情報の高次処理に携わると考えられている領域(ニューロパイル)も含む。キノコ体は多くの昆虫で嗅覚情報処理を担っているが、ミツバチなどでは視覚系の神経経路も入射することが知られている。中大脳は触角の嗅覚受容細胞で受容した嗅覚情報を一次的に処理する触角葉と、触角からの機械感覚を処理する領域を含む。後大脳は食道下神経節を含む領域であり、一部の昆虫では味覚情報が入射することなどが知られている。中大脳と後大脳の間には食道孔が存在し、食道が両者の間を貫いている。昆虫の中枢神経系には、脳のほか胸腹部神経節と両者を繋ぐ神経束が含まれる。